第10章

十分間。

私は赤ちゃんを胸に抱きしめ、制御室に飛び込んだ。プラットフォームにはケイトリンの体が大の字に転がっていた。あの邪悪な瞳は、もう二度と開くことはない。

だが、彼女の置き土産はどんな銃弾よりも致命的だった。

コンソールでは、赤いカウントダウンが心臓の鼓動のように点滅していた。09:47、09:46、09:45……

指がキーボードを叩きつける。必死で中断シークエンスを探した。システムが返してきたのは、冷たい拒絶のメッセージだった。『中断プログラム破損。実行不可能』

「くそっ!」コンソールに拳を叩きつける。「システムに何てことしてくれたのよ、このイカれた異常者!」

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