第5章

 私は研究所の本館のドアを押し開けた。

 ロビーは影に沈み、心臓が肋骨を激しく打ちつけていた。三日前、トンプソンの自殺は私に甘美な復讐の味をほんの少しだけもたらしてくれた――だが、ケイトリンからのメッセージが、私の計画をめちゃくちゃに破壊したのだ。

「おかえりなさい、アリソン」

 ケイトリンの声が闇の中から響く。光の中へ踏み出した彼女は、小さな体を胸に抱きかかえていた。

 心臓が止まりそうになる。赤ちゃん――骨と皮ばかりに痩せ細り、羊皮紙のように青白い肌。小さな胸がかろうじて上下しているだけだった。

「あなたの甥よ。心当たりは?」ケイトリンの唇が、病的な笑みに歪んだ。

 私はその...

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