第6章

植川大輔が、中島律と近藤美咲のメッセージ履歴を素早くスクロールしていく。

月曜日、『初日お疲れ様! 色々助けてくれてありがとう』

火曜日、『シフトの後、コーヒーでもどうかな?』

水曜日、『昨日の夜は最高だった』

木曜日、『君のことばかり考えてしまう』

金曜日、『今夜、空いてる? もう一度、先週のこの時間みたいなデートがしたいの』

「『先週のこの時間』、ね」

清水友里が彼の肩越しに画面を覗き込み、呟いた。

「……春菜が死んだ、まさにその夜よ」

植川大輔は震える手で、表示されたすべてをスクリーンショットに収めた。

「春菜が死んだ日に、他の女とメールして、デート...

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