第132章

岩崎雄大は林田南に対して、まさに心の底から憎悪を抱いていた。かつて林田南が数百万を持ち逃げしたせいで、岩崎家は大きな取引を失いかけたのだ。

その間、岩崎雄大は林田南の尻拭いのために忙殺され、てんてこ舞いだった。

亡き前妻の弟を善意で助けてやったというのに、相手は恩を仇で返す始末。その一人息子はとんでもないろくでなしだ!

岩崎奈緒が林田東と付き合いがあるのはまだしも、今度は林田南とまで関わっているとは。ただただ失望を感じるばかりだった。

岩崎奈緒は返す言葉もなく、そもそも岩崎雄大の前で嘘をつくのは得意ではなかった。

岩崎雄大がこの件を耳にした以上、今から金を借りようとしても、おそらく...

ログインして続きを読む