第181章

しかし、林田雅の前では彼の意見など通らない。

林田景は、どうすれば道村雪に明日会うのを避けさせられるか考えていた。だが、道村雪は家庭が裕福でないため、彼と一緒にいるときはいつも気を遣っており、脆く繊細だ。もし何か言い間違えでもすれば、また思い悩ませてしまうだろう。

林田景はあれこれ考えたが、良い方法は何も思いつかなかった。

時間はあっという間に過ぎ、翌日になった。

岩崎奈緒がソファで目を覚ましたとき、熱はすでに下がっていたが、喉の不調はまだ続いていた。

彼女は起き上がって白湯を温め、昨夜のことを思い出して思わず額を押さえた。今年は運が悪いのだろうか?

林田雅のことも思い出した。昨...

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