第203章

メッセージは岩崎雄大のスマートフォンに届き、着信音が一度鳴った。しかし、本人はまだ書類仕事に追われており、それに気づくことはなかった。

鈴木蘭が彼にホットミルクを一杯運んできたとき、スマートフォンの通知音を耳にし、彼のスマートフォンを手に取った。

岩崎雄大は彼女を心から信頼しており、そういったものに触れるのを止めたことは一度もなかった。

「あなた、新しいメッセージが届いてるわよ」

鈴木蘭はそのメッセージを開いた。スクリーンショットを目にした途端、彼女の顔色が一変する。それが岩崎奈緒から送られてきたものだと知り、なおさらだった。

唇をきつく結び、彼女は岩崎奈緒に返信した。

『あの子...

ログインして続きを読む