第239章

「叔父さん、叔母さん、まずは林田南を連れ戻して、病院に謝罪に行かせましょう」

吉原素素は慌てて頷いた。「ええ、すぐに行きましょう」

林田東と吉原素素が出かけようとしたところで、茅野梓に尋ねた。「梓、君も一緒に行くか?」

茅野梓は白目を剥き、フンと鼻を鳴らした。「あの役立たずがどうなろうと知ったことじゃないわ」

吉原素素は顔を曇らせたが、何も言い返さなかった。

岩崎奈緒は傍で聞いていて腹が立ったが、どうしようもない。所詮は他人の家の事情だ。

彼女は夫婦と共に警察署へ向かった。中に入る前から、林田南が泣き喚いている声が聞こえてくる。

吉原素素は胸を締め付けられ、夫婦でロビーに入ると...

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