第135章 先に結婚してから愛

北村さんは言った。「内野浩史さんから電話があったんです。ご主人様からではありません」

小島麻央はそれ以上何も言わなかった。今の彼女は自由に行動できないため、北村さんがいてくれるのは確かに助かる。

「奥様、お腹は空いていらっしゃいませんか? 夜食に何かお作りしましょうか」

「お腹は空いてないわ。洗面所に連れて行ってくれる?」

「はい」

小島麻央は洗面を済ませ、ベッドに横になったが、心の中はざわついていた。

平野裕司が無事に帰ってきてくれたことは、とても嬉しい。

彼女を苦しめているのは、今泉拓真のことだ。

二人の関係は、ますますこじれていく一方のようだ。

穏やかに暮らすことは、...

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