第22章 茶の中の茶

今泉拓真が口を開く前に、祖母が彼に代わって断った。「拓真は暇じゃないよ。家に帰って監視カメラを外さないといけないからね」

今泉健太郎は不思議そうに尋ねた。「おばあ様、どうして監視カメラを外すんですか?」

監視カメラがあった方がいいじゃないか。でなければ、メイドが自分に毒を盛るなんて誰が想像できただろう。

「共用エリアの監視カメラを外すんじゃない。あの子の部屋の中のを外すのさ」

「えっ?」今泉健太郎は呆然とした。「兄さんの部屋に監視カメラを設置したんですか?」

「あの子たちが私のために曾孫を作ってくれる進捗を知りたいに決まってるじゃないか。だから監視カメラを付けたのさ」祖母は悪びれも...

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