第42章 小島麻央が去った

「まだ起きていたのか?」今泉拓真は笑みを浮かべた。「俺を待っていたのか?」

以前、彼が書斎で夜遅くまで残業していると、彼女はいつもベッドで彼を待ち続けていたものだった。

小島麻央は何も言わず、ただ静かに彼を見つめている。

今泉拓真は手を伸ばし、彼女の可憐な頬を撫でた。「どうした?」

「なんでもない」

今泉拓真は喉を鳴らし、彼女の唇にキスを落とした。

小島麻央は彼に腰に手を回し、目を閉じて、彼のキスに身を委ねる。

「生理は終わったのか?」男の低く掠れた声が、荒い息遣いと共に聞こえてきた。

「うん」小島麻央は軽く応じた。

男は口角を上げる。「疲れてないか?」

その意味は明白だ...

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