第5章

 東京湾に面したマンションの大きな窓から、陽光が海面に降り注ぎ、きらきらと輝いている。

 私と松本照一は、広々としたリビングのソファに二人でうずくまり、テレビで流れるドラマを一緒に見ていた。

 これは、私たちが復縁してから初めて迎える、丸一日の週末。穏やかで、満ち足りた時間だ。

「お腹空いた?」

 松本照一が優しく私の髪を撫でながら尋ねる。

「スーパーにでも行って、夕食の材料を買ってこようか?」

 私はこくりと頷き、彼の肩に寄りかかる。

 こんなありふれた日常のひとときが、どうしようもなく尊いものに感じられた。

 スーパーで、松本照一がショッピングカートを押し、私はその隣で食...

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