第4章
感謝祭の二週間前、水曜日の午後のことだった。
私はキッチンでコーヒーを淹れていた。コンラッドは書斎にいて、ドアは半開きになっていた。彼の声が聞こえ、私は思わず動きを止めた。
「ああ、遺言書を書き直したいんだ」
コーヒーポットを持つ手が凍りついた。
「会社の株式は三人の子供たちで等分にしてくれ。スローンに三分の一、プレストンに三分の一、ウィラに三分の一だ」
その場を立ち去るべきだった。わざと音を立てて、私がそこにいることを知らせるべきだったのだ。だが、私は微動だにせず立ち尽くしていた。
弁護士が何か尋ねたのだろう、コンラッドが答えた。「いや、それだけだ。その三人だけでいい」
沈黙。
「妻か?」彼の声色が変わった。どこか言い訳がましく、守りに入るような響き。「彼女を入れる必要はない。独自の収入源があるからな」
私は慎重にコーヒーポットを置いた。手が震えていた。
「まあ、確かに収入はあったさ。結婚する前はな」また沈黙が落ちる。「彼女は自発的に仕事を辞めたんだ。彼女自身の選択だよ」
自発的に、だと? まるで私がある日目覚めて、ただの気まぐれで五年間のキャリアをドブに捨てたとでも言うように。
「いいか」コンラッドの声は、今度は断固としていた。「マーゴットは、私に前妻との間に三人の子供がいると承知の上で結婚したんだ。子供たちが最優先だということも分かっていたはずだ。キャロラインと私が築き上げたものを、キャロラインの子供たちが継ぐ。それが筋というものだろう」
キャロラインの子供たち。キャロラインの遺産。
私たちの子供ではない。私たちの遺産ではない。
私の三千万円で救った会社だというのに。
「株は身内に譲るべきだ」コンラッドは続けた。「それがキャロラインの望みだろうし、正しいことなんだ」
私はマグカップを手に取った。書斎へと歩き出す。足が勝手に動いていた。
「アシスタントに書き直した書類を送らせるよ」コンラッドが話している。「ああ、来週でいい。ありがとう」
私がドアのところに立つと、彼は顔を上げ、微笑んだ。
「おや、マーゴット。気がつかなかったよ。私のコーヒーかい?」
私は彼を見つめた。その笑顔を。私がすべてを捧げた男を。
「どうぞ」私はマグカップを机に置いた。コーヒーが波打ち、縁からこぼれた。
「ちょっと、気をつけてくれ……」
「洗濯物を見てこないと」私は背を向け、部屋を出た。
廊下に出ると、壁に背中を押し付けた。心臓が早鐘を打ち、肋骨を突き破るのではないかと思うほどだった。
七年。
彼の子を育てた七年。家事を切り盛りした七年。私の持てるすべてを捧げた七年。
それなのに結局、私はただの二番目の妻に過ぎなかった。代用品。勘定に入らない女。
身内。彼はそう言った。
アイビーもまた、彼の身内ではない。私の美しく、勤勉な娘。何ひとつねだったことのない娘。コンラッドが「自立が必要だ」と言ったから、奨学金を借りて大学に通っている娘。
その一方で、スローン、プレストン、ウィラは巨額の遺産を手にするのだ。
私は二階の寝室へ行き、鍵をかけた。ベッドの端に座り、壁を見つめる。
涙は出なかった。泣く段階はとうに過ぎていた。
ただそこに座り、午後の光が薄れていくのを眺めながら、自分の中で何かが音を立てて変わるのを感じていた。
それが二週間前のことだ。
そして今、感謝祭の翌日。私がキッチンで残り物を片付けていると、スローンが入ってきた。
彼女は幸せそうだった。輝いているとさえ言えた。椅子を引いて座る彼女の指で、婚約指輪が光を反射した。
「マーゴット、結婚式のことで話があるの」
私は冷蔵庫を閉めた。「ええ、もちろんよ」
「ハンターと私、六月に式を挙げたいの。準備期間は七ヶ月あるわ」彼女はスマホを取り出し、画面をスクロールし始めた。「会場を見てたんだけど、『湖畔クラブ』がいいかなって思ってるの」
湖畔クラブ——コネチカット州で最も格式高い会場だ。
「それは素敵ね」私は慎重に言葉を選んだ。
「ゲストは三百人くらい呼ぶつもり。もっと増えるかも。ハンターの家族、仕事の付き合いが多いから」彼女は顔を上げた。「で、式のプランニングはあなたに頼みたいの」
「私に?」
「昔、レストランをやってたんでしょ? こういうの得意なはずじゃない。業者の手配とか、スケジュールの管理とか」
「スローン、私がやっていたのはビストロよ。ウエディングプランニングとは勝手が――」
「でも、継母でしょ」彼女は当然のことのように言った。「継母ってそういうものでしょ。結婚式の手伝いをするものよ」
私は布巾で手を拭いた。「分かったわ。予算は?」
「予算?」
「あなたとハンターで、いくらくらい使う予定なの?」
彼女はひらひらと手を振った。「ああ、お父さんが出してくれるわ。私の好きなようにしていいって」
もちろん、そうでしょうね。
「でも、具体的な数字が必要なの」私は言った。「業者と話をするためにも――」
「知らないわよ。百五十万とか? 二百万とか?」
私は彼女を見つめた。「スローン、湖畔クラブはその金額じゃ会場すら借りられないわよ」
「まあ、なんとかしてよ。そのためにあなたが計画するんじゃない」
「正確な予算もなしに結婚式の計画なんて立てられないわ――」
「もう、マーゴット、どうしてそんなにややこしくするの?」彼女はいら立ち、立ち上がった。「レストランをやってたときみたいにすればいいじゃない。手持ちのものでうまくやるのよ。独創的にね」
独創的、ね。彼女は私に、たった百五十万か二百万の予算で、湖畔クラブで三百人を招く結婚式をやれと言っているのだ。
彼女のインスタグラムを見たことがある。もう何ヶ月も前からこの結婚式の話題で持ちきりだった。百万もするドレスの写真。手付金だけで数百万はかかる会場。車一台分より高い会場装花。
「あなたのインスタには、花だけで五百万かけたいって書いてあったけど」私は静かに言った。
彼女は目を細めた。「私のインスタ、ストーキングしてるわけ?」
「その投稿の半分で、私をタグ付けしてたじゃない――」
「どうでもいいわ。とにかく、お母さんならいつだってうまくやってたってこと。何もないところから素晴らしいパーティーを開いてくれたわ。お母さんは独創的だった。才覚があったの」スローンはスマホを掴んだ。「でも、あなたに無理なら、ハンターのお母さんに頼むしかないわね」
まただ。お母さん。キャロライン。この家の隅々にまで亡霊のように取り憑いている、完璧な死者。
「キャロラインさんは素晴らしい方だったんでしょうね」私の声は奇妙に響いた。平坦で、感情がなかった。「でも、私はキャロラインじゃない」
スローンは、まるで私がとんでもないことを口走ったかのような目で私を見た。「ええ。知ってるわ」
彼女は出て行った。
誰もいないキッチンに立ち尽くし、私は自分の手を見つめた。皿洗いで赤くなり、乾燥した手。七年間、皿を洗い続けてきた手。七年間、料理を作り、掃除をし、十分な存在になろうと努めてきた手。
キャロラインになろうとしてきた七年。
だが、私は決してキャロラインにはなれない。なぜならキャロラインは完璧だから。キャロラインは「血のつながり」だから。私の子供が借金をしている間に、キャロラインの子供たちは巨万の富を受け継ぐのだから。
キャロラインは死んだ。そしてなぜか、その事実が彼女を、私が決してなれないほど重要な存在に押し上げていた。
彼らは一度たりとも、私を家族の一員として見たことはなかったのだ。私はただ食事を作り、皿を洗い、誰かが必要なときに黙ってそこにいる、都合のいい女。
雇われの家政婦。結局はずっとそうだったのだ。
透明人間として過ごした七年。劣った存在とされた七年。キャロラインではない女として生きた七年。
もう、終わりだ。
その日の夕方、私はコンラッドの書斎の前に立った。ドア越しに、彼が電話で話しているのが聞こえる。仕事だろう。いつだって仕事だ。
彼が電話を切るのを待った。それから一度だけノックし、返事を待たずにドアを開けた。
彼は驚いて顔を上げた。「マーゴット? 何だ、急に――」
「話があるの」
