第6章

車の中から、私はアイビーに電話をかけた。

「荷物をまとめて。明日、家を出るわよ」

一瞬の沈黙があった。「明日? お母さん、本気なの……?」

「本気よ。荷物は最小限でいい。必要なものは向こうで買えばいいから」

「何があったの?」

「着いたら話すわ」

私は高速道路近くのビジネスホテルへ車を走らせた。偽名ではなく、自分の名前でチェックインする。ベッドの端に腰を下ろし、スマートフォンの画面を見つめた。

七年間。それがたった一度の会話で消え失せてしまった。

翌朝、コンラッドが仕事に出ている隙に、アイビーと二人で家に戻った。私たちは手早く動いた。服、洗面用具、ノートパソコン、ス...

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