第112話

ダラス視点

私を睨みつけ続けるヴォーン叔父さんに向かって微笑みかけると、彼がちゃんとした答えを求めているのが伝わってきた。

「彼らの継承法は、シャドー・バレー・パックのものと同じです。念のため、あなたがルークの父親に会ったことがあるか、継承法について話した機会がなかったか、アーカイブを再確認させましたが、ありませんでした」と私は叔父さんに答える。

「法律上、ルークはジョシリンとの繋がりを受け入れることが許されなかった。それに、選んだメイトと群れを継ぐこともできなかった。くそっ、どっちにしろあの男は詰んでたってわけか」とダクストンが言う。

彼の言う通りだ。たとえルークがジョシリンを説得してもう...

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