第17話

ダリウス視点

プレストンが俺に同意してくれてありがたい。俺たちは地下駐車場を通ってパックハウスへ入ろうとしている。スクワッドのSUVが一台、俺たちを追ってくるのが見えた。次の瞬間、まだ動いているSUVからダラスが飛び降りた。

ダクストンが彼女の後を追い、一秒遅れて俺も二人の後を追う。だが、彼女がジェスパーに放った咆哮を聞いて、俺は驚きのあまり言葉を失った。頭の中でカムスがくんくんと鳴く。プレストンが奴にそこまでさせたことがあったかどうか、俺には思い出せない。だというのに、俺たちの『リトル・ワン』は俺のライカンを子犬のように鳴かせている。

なるほど、あの咆哮には相当な力が込められていた。ダクス...