第31話

ダラス視点

心の奥で何かが引っかかる。でも、それが何なのか掴めないし、何を意味しているのかもさっぱり分からない。

私たちの絆がこんなに速く形成されるべきではないことは理解している。それなのに、間違っているとは感じない。むしろ、正しいことだと感じるし、この絆が早く完成すればいいと願っている。

「隊長、帳簿の確認が終わりました。これは本当にまずいです。アルファ・プレストンに話す必要があります」

部隊のメンバーの一人がマインドリンクでそう告げ、私は番いの絆についての考えから引き戻された。

「ダリウス、あなたのオフィスは防音?」

私が尋ねると、彼の目が暗くなるのが見え、私は顔を赤らめた。「そっちの意...

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