第40話

ダラス視点

最高の目覚めだった。私のメイトたちの腕が、私を包み込んでくれている。

ニコと別れてから、もう二度と新たな繋がりなんて得られないと思っていた。歴史を紐解けば、二度目の繋がりを得るには何年も、時には何十年もかかるとされている。それなのに私は、ニコを拒絶してから一年余りで、彼らを見つけたのだ。

このメイトとの絆では手に入らないものが一つだけあった。全く新しい家族、というものだ。でも不思議と、思っていたほど気にならなかった。私にはメイトたちと、その友人たちがいる。それで十分だ。

ダクストンの腕に抱かれ、ダリウスと穏やかに言葉を交わしながら眠りに落ちたのを覚えている。残りの人生、ず...

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