第52話

ダリウス視点

俺たちは落ち着かない夜を過ごした。まず、ジェンセン長老から受け取った膨大な情報のために、全員がなかなか寝付けなかったのだ。ようやく眠りについた後、今度はダラスが目を覚まし、審問の間にチャーナが王家に対して引かれるものを感じていたと明かした。

チャーナがそれを口にしなかったのは、なぜ、どこからその感覚が来るのか理解できなかったからだ。より多くの情報を得た今、それは俺たち全員が疑っていたこと――デズラ王女がダラスの母親であること――を裏付けるものとなった。

「もし彼女がお前の母親なら、どうやってヴォーン国王に明かすつもりだ?」と、俺たちが朝の支度をしている最中にダクストンが尋ね...

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