第87話

ダラス視点

「長老方、一つだけはっきりさせておきたい。女王はご自身の家族と王室棟の所帯を管理することができる。王族以外の何者も、二度と我々の所帯に干渉することは許されない。これは今も、そして未来永劫、王族が決めることだ」クインランは、怒りをかろうじて抑えながら言った。

私のメイトたちは長老たちと、クインランの発言に対する彼らの反応を注視している。一方、私の目はドーン長老の父親に釘付けになっていた。あの男は信用できない。公務で二度と宮殿に足を踏み入れさせないと、私は心に誓った。

「クインラン王子、現時点では、あなたの父君が今なお我々の王です。あなたの意見がどうであろうと関係ありません。我々は父...

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