第7章

「寧音ェェェェッ!!」

 藤堂延は絶叫し、そのまま海へ飛び込もうとしたが、背後からボディガードたちに羽交い締めにされた。

「坊ちゃん! 下は暗流が激しいんです! 飛び込んだら死にます!」

「離せ! お前ら何突っ立ってるんだ、早く助けろ!!」

 藤堂延の目は血走り、制御不能の獣のように暴れ回った。

 海上保安庁の捜索隊が到着し、一晩中捜索が行われた。

 しかし、海水で白く変色した片方の靴以外、何も見つからなかった。

 魂が抜けたように客室に戻った藤堂延は、部屋に残された雨宮寧音のバッグを見つけた。

 震える手で中を探ると、一枚の紙が出てくる。

 妊娠六週、心拍確認済み。

 ...

ログインして続きを読む