第11章

隠れ家の別荘のベッドで目が覚めると、薄いレースのカーテン越しに朝の光が部屋に差し込んでいた。

 昨夜の記憶が潮のように押し寄せる――黒川司の脅迫、堀込真啓の救援、そして私の心をよぎったあの奇妙な感覚。

 身を起こすと、ベッドサイドの椅子で眠っている堀込真啓が目に入った。

 彼の銀色の桜の髪飾りが朝日にきらりと微かに光り、顔の傷は昨日よりは少し薄くなったように見えるが、それでもはっきりと見て取れた。

「堀込さん……」

 私はそっと呼びかけた。

 彼はすぐに目を開け、まるで眠っていなかったかのように、まっすぐに私を見つめた。

「目覚めたか」

 一瞬ためらったが、結局心の中の疑問を...

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