第5章
私はベッドの端に腰掛け、緊張しながら制服のスカートの裾を握りしめ、窓際に立つ堀込真啓を見上げた。
「あの……堀込さん」
私は小声で切り出した。
「黒川司を……いじめる方法を、教えていただけませんか?」
この言葉を口にするのは恥ずかしかったが、本当に助けが必要だった。このままでは、任務を達成できないばかりか、黒川司に仕返しされてしまう。
堀込真啓はこちらに振り向き、複雑な眼差しで私を見つめた。
「本当に、知りたいのか?」
内心では少しも望んでいなかったが、私は力強く頷いた。
「ちょっと待ってね」
堀込真啓は優雅に手を上げ、その指先に淡い青色の光が集まった。
空...
ログインして続きを読む

チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章

5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章


縮小

拡大