第35章

心は唇をへの字に曲げ、今にも泣き出しそうな声で言った。

「おばちゃん、マミーに会いたいの。おばちゃんと一緒に帰ってマミーを探したくて……こっそりチケット買って、ついてきちゃったの……」

天ノ川夢乃は目の前が真っ暗になり、危うく卒倒しそうになった。

信じられない。まだ三歳過ぎの子供が、大人全員の目を盗んで行動するなんて。

こっそり保安検査を抜け、飛行機に乗り、地球の裏側までついてきたというのか。

あまりにも常識外れだ。

「なんてこと……」

夢乃は泣きたい気分だった。

「マミーは今、心には会えないのよ。いい子だから。おばちゃんがすぐに一番早い便を予約して、送り返してあげるから」

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