第56章

月見華は瞳を暗く沈ませ、冷ややかな光を宿した。

「あの女を潰すなら、中途半端は駄目。やるなら……一撃で仕留める。再起不能になるまで叩きのめさないと」

さもないと、鴉崎響に介入された時点で勝ち目はなくなる。

天ノ川夢乃は一瞬ぽかんとしたが、すぐにその昂る感情を鎮めた。

「でも、ここまで分かってて黙ってるの? あいつのあの厚かましいツラ、本当に我慢ならないわ。人の手柄を自分のものにして……ヘドが出る」

「まさか」月見華は意味ありげに笑みを深める。「今はいい気にさせておけばいいの。高いところに登れば登るほど、落ちた時の痛みは増すから。

今は証拠集めが先決よ。夢乃、手を貸してくれる?」

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