第50章 松見友樹の養育権を争いたい

松見和也はまだ病室にいるため、彼女は子供に会いに行くことができず、今は一旦立ち去るしかなかった。

篠崎沙耶香は身につけた服を軽く整え、踵を返して立ち去ろうとした。

しかし西尾美月は相変わらずしつこく彼女の腕を掴み、喋り続けていた。

「篠崎沙耶香、どこへ行くつもり?私の話はまだ終わってないわ」

篠崎沙耶香は彼女の手を振り払った。「まだ何が言いたいの?松見和也があなたのためにどれだけのことをしてくれたかを自慢して、私に彼にしがみつくなって言いたいの?同じことの繰り返しで、もう聞き飽きたわ」

「あなたっ!」

西尾美月が手を上げかけると、篠崎沙耶香は素早く彼女の腕を掴んだ。「...

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