第140話お前が処理しろ

「本気でそうしたいなら、すぐにでも許してあげるわ」

リースの笑みは悪戯っぽく、若い女性に伝統的に期待されるような控えめさとは無縁で、代わりに小悪魔的な響きがあった。

マルコムは喉を詰まらせた。「本気か?」

「男なんて星の数ほどいるもの。一人に執着することなんてないわ。一人いなくなれば、また次を探せばいい。それに、男がいなくたって私は完璧にやっていける」

彼女にとって、男は消耗品だった。それどころか、有害な男は人を奈落の底へ引きずり込み、成功への道のりで足手まといになる。そんな男は避けるのが賢明な選択だ。マルコムは彼女の背中を指でなぞり、その唇に口づけを落とした。

「だが、俺はこの世界に...

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