第160章尋問

車に乗り込むと、シャーリーとソーヤーはすぐには発車させなかった。シャーリーは悔しさで腸が煮えくり返る思いだった。

「お父さん、お願いだからこれを調べて。誰が裏で糸を引いているのか突き止めないと」シャーリーは焦れたように言った。

「これ以上調べるまでもないだろう。お前も自分の目で見たはずだ。暴けることなど何もない。何者かは知らんが、素性は謎に包まれていて、我々が手を出せるような相手ではないかもしれん」

これ以上事を荒立てれば藪蛇になり、状況を悪化させるだけだと懸念したソーヤーは、深く探ろうとはしなかった。

シャーリーは心底当惑していた。「じゃあ、リースはただの一般人だって言うの? もしか...

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