第156章 家宝の宝石が盗まれた?

「まあ、細かいことは聞くなよ。今夜は俺についてくればいいんだ」

 竹内歩夢はクラブの入り口に車を停めた。

 二人が足を踏み入れると、そこは耳をつんざくような大音量の音楽と、目まぐるしく明滅するライトの世界だった。ダンスフロアはすでに人で溢れ返っている……。

 そのすべてが、中山由岐には不快だった。

「由岐、座っててくれ。ちょっとトイレに行ってくる」

 竹内歩夢は中山由岐の肩をポンと叩き、トイレの方へと歩き出した。

 突然、派手な格好をした女が近寄ってきた。

「ねえイケメン、一人? あっちで一緒に飲まない?」

 中山由岐は眉をひそめ、首を横に振る。

「結構だ」

 女は諦めな...

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