第7章

式典が始まって二時間、ついに審判の時が来た。

退屈な授賞式とパフォーマンスが延々と続き、感動のないスピーチも終わった。そして今、私を殺した女がステージに呼び出されようとしていた。

ブリスがグラミー賞のステージに足を踏み入れた瞬間、死んだはずの私の魂に、業火が宿った。

「皆様、ブリス・ハートウェルによります『エターナル・エコー』です! どうぞお迎えください!」

二万人の観客。世界中で見守る何百万人もの人々。そして、あの金色のドレスを着た女が、あたかも私の声を我が物にしたかのようにマイクを握りしめている。

これで終わりだ。すべてを焼き尽くしてやる。

彼女が盗んだ私の言葉...

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