第178章:恵み

「父親に会ったっていうの!?」

マイケルは自分を恥じるようにうつむき、その頬はみるみる赤く染まっていった。私は彼の背後に回り、励ますようにその肩を強く抱きしめた。

「愛する人を守るためなら、誰だって必要なことをするわ」メイジーや他の者たちからのさらなる追及を遮るように、私は言い放った。「とにかく、その情報の件に話を戻しましょう。私は、その情報を逆手にとって、罠を仕掛けるべきだと思うの。また子供たちが送り込まれてきたらどうしようって、躊躇する気持ちも心のどこかにはあるけれど……。でも、これは利用すべき好機よ。私たちは戦争の最中にいて、自分たちの物語(シナリオ)を主導できる機会なんてそうそうな...

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