第200章：グレイス

私は重い足取りでアルファフロアへの階段を上った。毎日これ以上疲れることはないと思うのに、毎日その予想は裏切られる。後ろではメイジーとマイケルが気楽におしゃべりしていた。メイジーは、マイケルがあんな任務を任されたのがいかにクールだったか、そして彼が父親に対して少しも恐れを見せなかったのがいかに素晴らしかったかを延々と語っている。彼女の配置は彼らの近くにあったから、必要ならいつでも介入できたはずだ。彼女は彼らと同じ群れの出身で、年齢も近い。その方が嘘をつきやすかっただろう。だが、その必要はなかった。

フロアの暗証番号を打ち込み、中に入った瞬間、小さな体が飛び込んできた。受け止めるのがやっとだった...