第41章 交悪

海市ホテルの駐車場

「彼らを止めろ!携帯も取り上げろ」藤原南が車から降りると、水原寧々が弁護士を連れてエレベーターホールへ走っていくのが見えた。

「藤原南、あなたが葉田長明が呼んだ援軍だったのね!これが違法行為だって分かってる?彼は私の妹を殺したのよ、私はただ真実を知りたいだけなの」水原寧々は警備員に何度も押し返され、怒りを露わにした。

「真実なんて知らないが、お前の妹は自殺だろう。恨むなら彼女を傷つけた生徒か親を恨むべきだ」藤原南は知らぬ存ぜぬといった様子で言った。

「葉田長明が黒幕だってことを知らないふりしないで!佐藤桜のために、今じゃ犯人まで庇うの?」水原寧々は叫んだ。

「彼...

ログインして続きを読む