第45章 生物交流会

「あれ、従兄どうしてここに?メッセージ送ったじゃない?今日研究所の同僚たちは鍋料理行かないって。わざわざ私のために来なくていいのに、足を運んでくれたの?」高橋言葉は後輩として、毎日最後まで残っていた。やはり後輩は掃除をしなければならないし、実験室や研究所は基本的に部外者の立ち入りが禁止されている。清掃員なども入れないので、たいていは数人の後輩が当番制で日直をしていた。

彼が予想もしなかったのは、こんな遅い時間に、多忙を極める藤原グループの若様がこんな上機嫌で自分の退勤を待っているということだった。

「なぜ水原寧々と同じ実験室にいることを教えてくれなかった」藤原南はこの天才従弟に対する寛容...

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