第5章 水原寧々、あなたが憎い!

水原寧々は夏目空の腕につかまって立ち上がったが、まだ目が回っているようで、少しふらついた。

藤原南は自分がこれほどの力を込めてしまったことに驚いた。出血している水原寧々を見ても、後悔の念は微塵も感じなかった。彼は水原寧々に向かって激しい怒りを込めて叫んだ。

「水原寧々!なぜ死ななかった?あの事故で死んでくれればよかったのに!」

水原寧々は振り返り、冷たい眼差しで藤原南を一瞥した。

藤原南は更に叫び続けた。

「水原寧々!お前のことが大嫌いだ!なんで俺を助けた?お前を藤原家に入れたのが、俺の最大の過ちだった!強姦犯の娘め!生まれてきたことが間違いだ!とっくに死んでるべきだった……」

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