第18章

私は山田瑶子の積極的な接近を拒まなかった。むしろ肩を彼女の背中に寄せながら、笑いかけた。

「どうして、いつも『ありがとう』ばかり言うんだよ。もう何回言われたか数え切れないぐらいだ。そんなに感謝したいなら、私に身を捧げて、たくさん子供でも産んでくれれば良いんだぞ」

山田瑶子は両手で頬を支えながら、私に色気たっぷりに返した。

「もう、こんな時に子供のことを考えるなんて。欲しいなら、私たちが安全になってからじゃないと。そうじゃないと、子供もかわいそうでしょ」

私は待ちきれないふりをして言った。

「それじゃ、いつになるかわからないじゃないか」

山田瑶子は頬を赤らめながらもごもごと言った。...

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