第19章

山田遥子は私の手を不安そうに握りしめ、尋ねた。「久志さん、この石って、もしかして他の生存者が運んできたのかしら…？だって、それ以外に説明がつかないもの…」

生存者が暇を持て余して、わざわざここに石を並べるなんて、それこそ説明がつかないだろう。

それに、ここの石は見渡す限り続いていて、どうやって短期間でこんなに配置できるというんだ？

私としては、この無人島には他の人間が住んでいて、この石の配列は島の原住民が少しずつ作り上げたものじゃないかと考えている。

私が黙っていると、永野豪が話題を引き継いだ「生存者の仕業なんてあり得ないよ。彼らだって生き延びるのに精一杯なのに、なぜ無駄に体力を使う...