第20章

「これは明らかに無理な話でしょう。私はイースター島とかいう場所の方がまだ信じられますね」林田琳は腕を組みながら、幾つもの石像を見回した「これだけの石像があるんですから、工事量は相当なものです。人力で運んできたなんてことはあり得ないでしょう」

堤浩司は、さも深遠な真理に気づいたかのような顔で、子供じみたことを言い出した。「さっき久志さんが言ってたじゃないですか、イースター島には宇宙人がいたって説があるって。もしかしたら、宇宙人がワープみたいなのを使って、この石像をここまで運んできたとか…」

佐藤雅子は本当に信じてしまったようで、まず驚き、それから恐怖に目を見開いて辺りを見回した「ここに宇宙...

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