第21章

数人の女性たちは話を聞くと、手に持っていた薪を置いて、あちこち探し始めた。佐藤雅子も私が制止しないのを見て、一緒に探し始めた。

案の定、林田琳のほうから先に声が上がった「ひさちゃん、ちょっと来て見て。さっきから気になってたんだけど、これって偶然できた溝なのか、それとも誰かが意図的に作ったものなのかしら?」

私は彼女のところへ行き、二本の石柱の同じ高さにある溝を観察した。

麗子が軽く咳払いをして言った「おそらく意図的に作られたものね。切り込みが整然としていて一貫性があるわ」

私も麗子と同じ考えだった「どんな扉にも鍵と鍵穴があるものだ。石の扉の場合、鍵と鍵穴は通常、何らかの仕掛けで制御さ...

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