第23章
しばらくの間、誰も何も言わず、パチパチと音を立てる焚き火を黙って見つめていた。
数分後、永野豪がようやく自分の心配を口にした「でも久志、この場所がまだ危険性を持っていて、しかも神秘的なものに満ちているなら、他人が残したものに触れる必要なんて全くないんじゃないか?距離を置いて、自分たちの生活を送るだけでいいんじゃないかな?」
普段あまり発言権のない木村陽が珍しく口を挟んだ「そうだよ、わざわざ危ねえって分かってるもんに手を出すなんて、自分から虎の尾を踏みに行くようなもんじゃねえか。私たちはここで大人しく助けを待ってりゃいいんだよ。謎解きごっこなんてしてる場合じゃねえ」
永野豪と木村陽の配慮...
ログインして続きを読む

チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章

4. 第4章

5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章

12. 第12章

13. 第13章

14. 第14章

15. 第15章

16. 第16章

17. 第17章

18. 第18章

19. 第19章

20. 第20章

21. 第21章

22. 第22章

23. 第23章

24. 第24章

25. 第25章

26. 第26章


縮小

拡大