第23章

しばらくの間、誰も何も言わず、パチパチと音を立てる焚き火を黙って見つめていた。

数分後、永野豪がようやく自分の心配を口にした「でも久志、この場所がまだ危険性を持っていて、しかも神秘的なものに満ちているなら、他人が残したものに触れる必要なんて全くないんじゃないか?距離を置いて、自分たちの生活を送るだけでいいんじゃないかな?」

普段あまり発言権のない木村陽が珍しく口を挟んだ「そうだよ、わざわざ危ねえって分かってるもんに手を出すなんて、自分から虎の尾を踏みに行くようなもんじゃねえか。私たちはここで大人しく助けを待ってりゃいいんだよ。謎解きごっこなんてしてる場合じゃねえ」

永野豪と木村陽の配慮...

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