38-道に迷いました。あなたの心への道順を教えてもらえますか?

タクシーへと向かうと、そこではコールがいつもの快活な笑顔で待っていた。

「また会えて嬉しいよ、二人とも」コールは温かく声をかけてきた。その口調はくだけていて、心からの親しみがこもっている。

「それにしても、お嬢さん。ずいぶん顔色が良くなったじゃないか」と彼は付け加えた。私は笑顔を返し、丁重に頷く。

「まあ、ここ数日、誰にも爆破されそうにならなかったのが大きいですね」と皮肉っぽく返す。コールは軽やかで自然な声で笑った。

「確かに。さあ、乗って、二人とも。目的地まで送るよ。それに、聞きたいこともあるんだろう?」彼は何気なくそう言うと運転席に乗り込んだ。私はルーカスと視線を交わしてから、後部座席に滑...

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