85-間違っていたらキスしてください。でも恐竜はまだ存在していますよね?

居心地はいい。私が動くまでルーカスも動く気がないのはわかってる。でも、もう遅い時間だ……。それに、まだ彼からほのかにカジノの匂いがするからして、きっと寝る前にシャワーを浴びたいんだろう。だから、腕の温かい重みも、これっぽっちも動きたくないっていう気持ちも振り切って、私は無理やり立ち上がった。ルーカスは、一瞬だけ必要以上に長く私を引き留めてから、ようやく手を離した。彼を一人にしてあげるため、私は自分の部屋に戻る。カーラーで髪を巻きながら、ルーカスから聞いたことすべてを整理しようと試みた。ソレムの計画のこと、それが私たちやレンにどう影響するかってこと。

でも、何より気になるのはルーカスのこと。最...

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