第25章 食卓の修羅場!黒崎社長は空気扱い

天宮星羅が茶室を出てタクシーに乗り込むや否や、林田光枝からの電話がけたたましく鳴り響いた。

「星羅! もう、どこに行ってたのよ!」

「どうしたの、林田さん?」

天宮星羅はズキズキと痛むこめかみを押さえ、疲労の滲む声で応じた。

「どうしたもこうしたもないわよ! 早くスタジオに戻ってきて! 一条拓海……そう、前回の一条様がまた来てるの!」

林田光枝の声には、抑えきれない興奮が混じっていた。

「しかも今回は、ものすごい好条件を持ってきたのよ!」

天宮星羅の眉がピクリと動く。

一条拓海?

彼が何をしに来たというのか。

「法務担当と正式な契約書まで持参して、提示額を以前の三倍にして...

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