第37章 部外者は出て行け

東の空が白み始める。

天宮星羅は一睡もしていなかった。彼女は動きやすい黒のスポーツウェアに着替え、長い髪を高い位置でポニーテールに結い上げる。

引き出しから小型のスタンガンを取り出し、ポケットにねじ込んだ。

天宮昴から知らされた住所を頼りに、星羅は車を走らせ、市外にある庶民的な古いアパートへとたどり着く。

脳裏にランの資料がよぎる。

五年前、ランは貧しい家庭のしがない刑務官に過ぎなかった。だが「辞職」した後、彼女は突如として巨額の富を手に入れ、海外で五年間も豪遊生活を送っていたのだ。

その金の出どころなど、言うまでもない。

星羅は一階の階段の踊り場で、静かに時を待った。

案の...

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