第58章 酒の飲ませ方が少し荒っぽい

一条拓海が選んだ場所は、この街で最も退廃的で豪華な会員制バーだった。

耳をつんざくような大音量の音楽、目が眩むような照明、そして空気中に漂う高価な香水とアルコールが混じり合った匂い。

ボックス席の中は、異様な雰囲気に包まれている。

一条拓海は先ほどの「激しい連携プレー」の余韻に浸って目配せをしてくるし、ヴィンセントは明らかに不機嫌な黒崎蓮の機嫌を取ろうと必死に話題を探している。

天宮星羅は一人、片隅に座ってグラスの中の氷を無表情に揺らし、周囲の喧騒を拒絶していた。

彼女が待っているのは、ヴィンセントと契約書の詳細を詰めるための好機だけだ。

その時、露出度の高いキャミソールワンピを...

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