第6章 復讐の罠

月曜日の早朝、瀬戸遼太郎は書斎のデスクの前に座っていた。目の前には、六年前の卒業アルバムが開かれている。彼の指は、一人一人のあどけない顔の上を滑り、最終的に、歯ぎしりするほど憎い三つの名前の上で、ぴたりと止まった。

「石田、山本、川崎……」

瀬戸は冷たい笑みを浮かべながらスマートフォンを手に取った。

「ツケを、払ってもらうぜ」

最初の電話は、石田にかけた。

「……もしもし? どちら様です?」

電話の向こうから、寝ぼけ眼をこするような、気だるい声が聞こえる。

「石田か? 僕だよ、瀬戸遼太郎!」

瀬戸は、わざと底抜けに明るい声を出した。「久しぶりだな!」

「瀬戸ぉ!?...

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