第108話

家は外から見ると崩れかけていたが、内部は外観以上に悲惨な状態だった。屋根にはほとんど覆いがなく、簡単な雨風をしのぐこともできない状態だった。林晏殊はその一角で二人を見つけた。年老いた女性が八、九歳ほどの女の子を抱いていた。その女の子は衰弱しきっており、唇は乾ききって血が滲んでいた。眉をひそめ、目をきつく閉じ、苦しそうな様子だった。

彼らの到来が母娘を驚かせたようだ。年老いた女性は目を開いたが、誰も見ることができず、ただ不安と恐怖に駆られて抱いている子供を守るように後ずさりし、壁に背中がぶつかって後退できなくなってようやく顔を上げた。

四人は息を飲んだ。林晏殊の心は痛みに満ちていた。確かにこ...