第120章

メッセージの末尾には、長谷部誠の写真が添付されていた。

この間、中村奈々を連れて食事に行った時、叔父さんの隣にいたあの友人だ……。

黒田謙志は写真を凝視した。その黒い瞳は深く、底知れぬ闇を宿している。

なぜ、叔父さんは長谷部誠を知っている?

なぜ帰国してすぐに、あいつに会ったんだ?

上座で和やかに微笑む黒田祐太郎を見つめながら、謙志は背筋が凍るような感覚を覚えた。

彼は拳を固く握りしめ、表情から冷徹さを消し去った。

その異変に気づいた黒田祐太郎は、不審そうに眉を寄せた。

「謙志、どうした?」

黒田謙志はわずかに視線を上げ、淡々と答える。

「いえ、叔父さん。会社で少々トラブ...

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