第40章 私の弟子は裏口入学が必要ですか?

黒田謙志は眉をひそめた。「用件があるなら早く言え」

山本大賀は恐る恐る口を開いた。「社長、我々の出番はないかもしれません」

「ん?」

「トレンドのキーワードが変わりました」

黒田謙志は一瞬きょとんとして、尋ねた。「何に変わった?」

「【高木先生、中村奈々を直弟子と認める】【中村奈々、まさかの高木昭の弟子】【衝撃:高木先生の弟子にコネ疑惑】といった類のものに、です」山本大賀はそう説明しながら、スマートフォンを差し出した。

黒田謙志はそれを受け取り、ツッターを開いてみると、果たして、罵詈雑言や疑惑を投げかける炎上投稿はすべて押し流されていた。

高木昭は存命中の画壇の巨匠と...

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