第82章 自業自得、当然の報い

その言葉を聞いた瞬間、黒田謙志の瞳の色が変わった。彼は陰鬱な視線を黒田美紀子に突き刺し、氷のような冷徹さで告げる。

「その話、爺さんにはするな。ただでさえ身体が悪いんだ」

 黒田美紀子は嘲るように唇を歪めた。

「何、図星を指されて痛かった?」

 黒田謙志は答えず、その黒い瞳の奥で複雑な感情を揺らめかせた。

 しばらくして、彼は淡々と言った。

「安心しろ。明日の朝には中村奈々を出してやる」

 ふん、と美紀子は鼻を鳴らし、その場を立ち去った。

          

 中村奈々は一睡もできず、留置場の扉をじっと見つめ続けていた。

 怖かった。父のように、このまま自分も刑務所に入...

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