第108章 良心はあるのか

原田日菜はしょんぼりと原田美紀子の元へ戻った。原田美紀子は彼女を二、三言慰めると、自ら宮本直樹を探しに行った。

宮本直樹もまた、この民宿を貸し切りにしていた。

原田美紀子からここに泊まりたいと告げられ、彼は承諾した。

原田日菜は笑顔で部屋に入ってきた。「宮本さん、ありがとうございます」

宮本直樹は冷淡な表情で彼女に軽く頷くと、すぐに自室へと戻っていった。

夜。

佐藤茜は夕食を終え、スマホを片手に民宿の周りで写真を撮っていた。振り返ったところで、原田日菜と鉢合わせになった。

原田日菜は手を伸ばし、佐藤茜の腕を掴んだ。「茜、まだ怒ってるの?」

「フン!」佐藤茜は彼...

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